お祭りやイベントに‟お菓子の詰合せ”はいかが?『丸金商店』
秋と言えば行楽シーズンですね。運動会にバザー、秋祭り。これからは紅葉も美しく、バスツアーも盛り上がる時期です。
沢山の人が集まるときに、あると嬉しいのがお菓子! 小さな子どもだけでなく、何歳になっても美味しい食べ物で人は笑顔になります。
今回は市場が開場した当初からお店を構える、お菓子屋「丸金商店」さんにお話を伺いました。
要望に合わせて詰めるお菓子 アレルギーにも細かく対応
市場にはどこにどんなお店があるかわからない…という方は、まず市場内の看板やホームページに載っている「場内マップ」を見てみましょう。今回ご紹介する丸金商店は、『関連事業者店舗棟』2番通路の真ん中あたりにあります。
丸金商店は、齋藤正己さんと貴美子さんご夫婦が営んでいるお店。馴染みのあるお菓子はもちろん、昔食べた懐かしいお菓子、大袋のお徳用お菓子、季節もののお菓子など実にジャンルは様々! まさしくここは夢の国です。
お店のイチオシ商品は”お菓子の詰合せ”! 一袋100~300円台。お客さんの予算や要望によってボリュームや内容を変更し、甘いものからしょっぱいものまで実にバランス良く入っています。
詰合せと言ってもお菓子をただ袋に詰めているだけではなく、細部まで気を使っています。
例えば子ども向けの詰合せ。小学校の放課後ルーム用は少し大変です。食べる子どもは、毎日同じ子どもたち。ずっと同じお菓子だと飽きてしまうので、飽きさせないように工夫をしています。
また「国産」のお菓子を求める方が多いため、全て安心できる日本のお菓子だけをセレクトすることも少なくありません。
ほかに、アレルギー持ちのお子さんがいる場合もあります。卵、小麦粉がNGなのはもちろん、最近はキウイアレルギーが流行しているそう。自治体によっては、放課後ルームのお菓子にナッツ類は入れてはいけないと統一されているため、そういったニーズにも対応しなければなりません。
遠方だと佐倉市の施設からの注文もあるとのこと。
家族のような関係を持つ、常連のお客さんたち
施設によっては、ガムなどを避けて安全性の高いお菓子のみを提供して欲しいとのニーズもあります。お店で取り扱っている商品がどのようなものなのかを把握していなければ提供できないため、細心の注意を払います。
正己さんが書いているという、施設から求められている情報をまとめた書類を少し見せていただきました。
注文のお菓子にどのような成分が入っているのか、全て確認し細かくチェックします。
ここまでやるからこそ、子どもたちは安心して美味しいお菓子を食べることができるのです。
休日に夫婦で詰合せをすることも… 夏から秋が忙しい!
お店が忙しいのは夏から秋。特に取材した9月下旬ごろは一年で一番忙しい時期だといいます。
冬は手作りのおやつを提供する施設でも、夏場は食中毒が心配なことから市販のお菓子を利用することが多くなり、また秋のイベントに合わせてまとまった数を注文してくれるお客さんも増えます。
「こうやって毎回注文をくれると、うちのお店を気に入ってくれて頼んでくれたのかな、と嬉しくなりますね」とにっこり。
この時期はバス旅行も多くなります。例えば、ある農協のバス旅行は注文数500セットくらいとのこと。
お昼にお店を閉めた後、夫婦で一つ一つ袋詰めをします。
休市日にお店に来て詰めることもあるそうです。
今の時期、お店にはかわいいハロウィンのお菓子もありました。
実はバレンタインよりもハロウィンの方がお菓子の売れ行きは良いそう。時期が限定しているお菓子は数か月前に注文するため、過去のデータから注文数を予測しなければなりません。
ハロウィン用のお菓子は7月に注文したもので、9月は11月の七五三に向けて千歳飴を注文する時期だそうです。
苦労はあったけれど…それでもお菓子って”楽しい”
丸金商店さんがお店を構えたのは、船橋市場が開場した50年ほど前。それ以前は奥様の貴美子さんのご両親が湊町でお店を開いていました。開場直後に移ってきた頃は周囲にほとんどお店が無く、当時民営の魚市場からすぐに移転することができずにいたお店も少なくなかったそうです。
その後ほどなくして船橋市場は大いに盛り上がっていきます。今はシャッターが閉まっているお店も皆繁盛しており、通路は人であふれていたとか。
「当時は駐車場が満車で車が停められないほど、たくさんのお客さんがいたよ。
当時はこのお店には両親とパートさん5人、合計9人で働いていたから、それだけ忙しかったってことだよね」と正己さん。
「昔は企業や大学の売店からの注文がたくさんあったけれど、今は全部コンビニに変わってしまって、街の小売店もみんな閉めてしまった。
でも昔からずっと来てくれるお客さんもいる。早朝から来てくれるから、お店は4時半から開けているよ」
お店は朝から12時頃まで営業。詰合せは豊富に見本品を用意しているため、それを参考に内容の相談ができます。フラッと立ち寄って、美味しそうなお菓子が目に留まったら、もちろん購入も可能です!
お菓子を買えるお店は、確かに世の中には沢山あるかもしれません。しかし、ご夫婦で営んでいるこのお店には、お菓子だけではなくあたたかさがあります。
「お菓子って、楽しいですよね」と微笑む貴美子さん。
お菓子の詰合せには、夫婦のたくさんの想いが込められています。
普段のおやつやイベント時のお菓子は丸金商店さんへ。市場の雰囲気を味わいつつ、ぜひお気に入りのお菓子を見つけてくださいね。
今回取材したお店