梅の食べ方教えます!梅酒、梅ジュース、梅干しのレシピ大公開
今月の特集は初夏の旬の野菜。梅、にんじん、枝豆の美味しい食べ方や豆知識をご紹介いたします。
はじめに、梅について、青果仲卸業者 山邦青果 代表取締役 平 栄三 氏より教わってきました!
そもそも梅とは?
意外と歴史が古い食材である梅。中国から伝わったと言われています。日本で市民権を得るようになったのはなんと江戸時代。
8代将軍徳川吉宗が、流行していた疫病に対して梅を食べることを推奨したのだとか。吉宗の出身地、紀州には体をこわした時に梅を食べる文化があったとのこと。将軍の一声で日本中にその文化が広まったようです。
現代でもお腹の調子が悪い時に食べると効くと言われているように、体の不調を治すのに良いものという認識はあったのですね。
梅の種類
梅には大きく大別して以下の3つの種類があります。
- 南高梅
- 白加賀
- 古城
現在食されている梅の8割が南高梅です。プラムと梅の掛けあわせで生まれ、果汁が多く食べやすいのが特徴となっています。一方、白加賀、古城は古い品種で皮が固く、タネが大きい種類です。南高梅は果汁が多く加工しやすいため、梅干しや梅ジュースによく使われます。白加賀や古城は長く漬け込む必要があるので、熟成させたい梅酒に使うのが良いと言われています。
梅ジュースの作り方
お子様にもオススメなのが梅ジュース。とても簡単なので親子一緒に作ってみるのも良いのでは?
準備するもの
- 梅(南高梅):1kg
- 氷砂糖:1kg
- 梅と氷砂糖が入る大きめの瓶や樽などの容器
手順
1.梅を洗い、ヘタをとる。
2.水分を丁寧に拭き取り凍らせる
3.凍らせた梅に針で穴をあける
4.用意した容器に梅と氷砂糖を交互に入れる
5.1ヵ月つけ置く
6.梅を容器から取り出して完成
ポイント
※表面に水分が残っているとカビの原因になります。ここで酢や焼酎を霧吹きで吹きかけるとさらに効果的です
※3.を行うと果汁が出やすくなるので出来上がりが半月ほど早まります
※6.で容器から取り出した梅はそのまま食べても、ジャムなどにしても美味しいです
梅酒の作り方
お次は大人用に梅酒を作ってみましょう!途中まではジュースと一緒なので簡単です。
準備するもの
- 梅(白加賀):1kg
- 氷砂糖:1kg
- 焼酎1升
- 梅と氷砂糖、焼酎が入る大きめの瓶や樽などの容器
手順
1.梅を洗い、ヘタをとる。
2.水分を丁寧に拭き取る
3.用意した容器に梅と氷砂糖、焼酎を交互に入れる
4.つけ置けば完成
ポイント
※白加賀を使えばつけ置いたあとの梅は取り出さなくても問題ありません
※梅酒はつけ置いた期間が長くなるにつれて味がまろやかになります
梅干しの作り方
日本人といえば…そう、梅干し!自宅でも意外に簡単にできるのです。
準備するもの
- 梅(南高梅):10kg
- 塩:1~1.5kg
- 梅と塩が入る大きめの瓶や樽などの容器
手順
1.梅を洗い、ヘタをとる。
2.水分を丁寧に拭き取る
3.用意した容器の底に梅を敷き詰め、上から塩をのせ落し蓋をする
4.15日~20日で水分が出てくるので梅を取り出して陰干しする(1~3時間程度)
5.陰干ししたものを取り出した容器にもどす。この時、水分は取り除いておく。
6.4と5を3日間に渡って3回繰り返す(陰干しは1日1回)
7.この期間に熟成するので完成
ポイント
※梅干し用の梅は青いものを買ってきて黄色くなるまで常温で放置するのがオススメです
※6.の期間に赤しそをふりかけると赤く色付ができます
※熟成時に出てくるエキスは梅酢と呼ばれ、お腹をこわした時などに効くと言われています
良い梅の見分け方
梅の加工には比較的時間がかかり生では食べられません(お腹をこわしてしまいます)。また梅酒や梅干しなどは作った後、長い期間をかけて消費していくもの。そのぶん良い物を選ばないと「一年かけて微妙な味の梅干しを食べ続ける…」ことになるかも。
ぜひ良い梅を探しだして使いたいところ。では、その良い梅の条件とは?
緑や黄色に混じって赤っぽい色がついている(紅が入っている)こと!
簡単な見分け方があるんですね。
今回お話を聞いた卸売業者さん
山邦青果 社長 平さん
「梅の魅力は手をかけるからこそ自分好みに食べられるところ」と話してくれました。
※記事が長くなりましたので、枝豆・にんじんについては、後日、掲載いたします。