市場でお買い物! 寒い夜は鍋料理でほっこり!
月に1度、特集記事を掲載して参ります!!
第二弾は、市場でお買い物をして、鍋料理でほっこり暖まります。
朝晩はすっかり冷えるようになり、冬ももうすぐそこ。
そうです。鍋料理が美味しい季節になりました!
そこで今回は、市場ならではのお買い物をして、鍋で暖まることにしましょう。
テーマは、“ぜいたく鍋でほっこり!”
市場なら、土鍋から食材まで揃えることができますよ!
まずは魚介類を探しにGo!
鍋といえば、魚介類が欠かせませんね。
でも、手軽なタラだけで済ませていませんか?
水産物部仲卸店舗売場で、食材を探してみましょう。
「車エビはどう?」と笑顔で「川宗」の石井さん。
今回のテーマにピッタリ! ホタテも選んでいただきました。
ホタテは貝柱だけのものもありました。日が経つと次第に白っぽくなるので、艶があって乳白色のものを選ぶといいそうですよ。
網から出して見せていただきました。活きのいい車えびをGet!
「生きている素材が一番!」ということで、今回はこちらをGet!
写真だとわかりにくいのですが、左のほうが艶があって新鮮です。
次は定番のタラを探しました。取材日はタラの入荷が少なかったそうで、置いてある店舗が少なかったのですが、「深川商店」で無事にGet!
そして、これぞぜいたく鍋の主役!? 「石井水産」で、カニをGet!
切り込みを入れてから鍋に入れるといいですよ。
このほかに、春先なら脂の乗ったキンメダイ、お正月ならフグやタイもおすすめです。
市場は毎日入荷状況が変わりますので、その日の状況で食材を選んでくださいね。
水産のプロに聞きました!
魚介類を揃えたところで、おすすめの鍋の食材について、プロにお聞きしました。
まずは鍋料理の定番であるタラについて。「万能なので、何とあわせてもいいですね。タラは骨が三角になっているので、捌くのが難しく、専用の機械で裁いてフィーレの形で入荷することが多いんですよ」とのこと。確かに、この日見かけたタラは、すべてフィーレでした。
「これからカキの美味しい季節ですね。タラとカキとの組み合わせもおいしいですよ。カキは生食用と加熱用がありますが、加熱用は主に鍋やお吸い物に使います。生食用は生で食べてもいいですし、加熱してもいいというものです」
今回、ホタテもエビも、生のものを買いました。タラはフィーレで大きく、食べきれないかもしれません。
「生の魚は加熱すると身がふっくらと盛り上がって美味しいですね。使い切れなかったものはラップでくるみ、チャック付きの袋などに入れて冷凍してください。自然解凍して使います。冷凍庫で1年くらいはもちますが、早く食べたほうがいいですよ。ただし、マグロは-50度で一気に冷凍しないといけないので、ご家庭では冷凍しないでください」
渡邊さんが一番好きな鍋をお聞きしたところ、ブリのしゃぶしゃぶや、あんこう鍋とのこと。
「ブリは、素材の味が消えないように白菜や水菜などのあっさりした野菜を合わせ、紅葉おろしでいただきます。ダシが出て、〆の雑炊が美味しいんですよ。あんこう鍋は白菜やネギを入れますね。野菜ととても調和します。市場であんこうの吊るし切りをするところがあるので、新鮮なものが手に入ることもありますよ。ぜひ白味噌で味付けをしてください。あんきもを焼いてすりつぶし、白味噌と合わせると絶品ですよ」
プロならではのおすすめですね!
野菜を探しにGo!
魚介の次は、野菜を探しましょう。
「櫻井青果」の櫻井さんに、鍋におすすめの野菜について相談に乗っていただきました。
「少し変わったところで、アクセントとしてターサイはどうですか?」と櫻井さん。木更津産のターサイは、これから寒くなると花が開くように丸く大きく育ち、甘味が増すそうです。緑の濃い野菜ですが癖がなくて食べやすく、鍋にはピッタリです。
「ネギは張りのあるもの、しいたけは肉厚のもの、えのきは傘にシワのないもの、にんじんは濃い色のもの、白菜はキュッとしまったものを選ぶといいですよ。霜が降りる頃には白菜の甘味が増して美味しくなります。下仁田のネギも、甘味があります」
野菜の旨みを活かすには、水炊きがおすすめとのことでした。
「櫻井青果」は、青果物仲卸店舗の一画にあります。9時~お昼くらいまでは櫻井さんがいらっしゃいますので、声をかけてみてくださいね。
鰹節、昆布、そして残りの食材を探しにGo!
魚介類と野菜が揃ったところで、ダシをとる素材と残りの食材を探しに、関連事業者店舗棟に移動しました。
まずはダシに必要な鰹節と昆布を求めて「大塚治平商店」へ!
毎日削る鰹節は、いろいろな種類があります。
さばやいわし削りはお蕎麦や海のものが具材のお味噌汁にピッタリ。今日はあらゆる食材と相性がいいという花鰹を購入。
昆布は日高昆布を。昆布はしばってある紐の色で等級がわかるそうです。こちらで扱っている昆布はすべて等級の高いものなので安心です。
「ダシを取るときは10cm四方くらいの昆布を水から入れ、沸騰したら昆布をとって鰹節を入れます。
中火でポコポコするくらいにし、鰹節を躍らせると美味しいです。2~3分したら火を止めて粗熱をとり、こしてください。1リットルに花鰹150gといいますが、お好みで調整してくださいね」
さらに、「中村屋肉店」で肉団子、「前原豆腐センター」で豆腐を購入。これで食材がそろいました!
土鍋を選びにGo!
土鍋がないという方は、「大西園」へ。
三重県四日市市の萬古焼は、土鍋の代表格です。
浅鍋と深鍋がありますので、用途に合わせて選んでくださいね。
浅鍋は鍋底への傾斜がゆるやかで、盛り付けたときに見栄えがすることから、プロの利用者が多いタイプです。
一方、深鍋は吹きこぼれにくいことと、見た目より入ることから、ご家庭の利用者が多いようです。
実は、私はこちらで購入した浅型の土鍋をかれこれ15年ほど使っていますが、とても使いやすくて重宝してますよ。
食堂の店長に聞いた美味しい鍋の作り方。そしていよいよ実食!
土鍋と材料が揃ったところで、食堂の店長に、美味しい作り方を聞いてきました。
まずは味付けから。これには黄金比があるようです。
だし汁:薄口醤油:本みりん=16:1:1
あとはお好みで塩少々で味を調整し、濃い口醤油少々で色味を調整します。多めに作って、雑炊のときに足して使うといいですよ。
では作っていきましょう。
まずはだし汁を煮立たせます。煮立ってから食材を入れるとアクが出にくいそうです。
煮立ったら、火の通りにくいもの、だしの出やすいものから入れていきます。まずは魚介類や肉団子ですね。有頭エビは頭ごと入れてください。
火が通ったら野菜、そして豆腐を入れます。
大根・人参を入れる場合は下ゆでをしましょう。白菜、しいたけ、きのこ類、ターサイは生のまま入れてOKです。
葛を入れるのもいいですね! 下ゆでして水にさらしてから入れます。
「白菜を奥にして、魚貝は手前に立てて盛り付けると見栄えよくできあがります。お好みでゆず皮を少しスライスしてちらせば香りがいいですよ!」
さぁ、できあがりました!
鍋料理は〆の雑炊も楽しみですね。
炊いたご飯をザルにあげ、水でほぐします。倍くらいに膨れますので、入れすぎないように注意してくださいね。
具はすべて網じゃくしですくい、沸騰させたらご飯を入れます。
もう一度沸騰したら、溶きたまごを入れてフタをし、火を止めて蒸らします。
たまごがお好みの固さになったら、万能ネギを散らしてできあがり!
うどんの場合は、ゆでめんを洗って入れるだけ。たまごを入れて火を止めたら、蓋をして蒸らしてくださいね。
いかがでしたか?
市場を歩きながら、何を入れようかあれこれ考えるのも楽しいものです。
これから寒くなりますが、風邪などひかないように、美味しいお鍋で暖まって、ゆっくりとお休みください!
なお、各店舗の場所は、「場内マップ」のページでご覧ください。
仕入れの状況によって毎日品揃えが変わります。
現地でおいしい食材を見つけてみてくださいね!
https://funabashi-ichiba.jp/map/